酸素は大気中に21%含まれています。その用途は製鉄所での鉄の精製や鋼材の溶接や切断などです。医療の現場では、重症患者への酸素吸入に使用されています。
二酸化炭素は大気中に0.037%含まれています。近年、その増加とともに地球温暖化の原因の一つと考えられていますが工業用の炭酸ガスは石油化学プラントから放出される二酸化炭素を回収して製造しています。清涼飲料水の製造や液化炭酸ガスをさらに冷却してドライアイスを製造します。産業界では、鉄工の溶接に使います。
LNGとは、液化天然ガスの略称で都市ガスの原料になります。 LNG輸送は、天然ガスを−162℃まで冷却することにより、元の体積の600分の1の液体して輸送します。最近、環境にやさしい自動車として導入が推奨されているCNG自動車は、高い気圧で圧縮された圧縮天然ガスを使用しています。
LPガスは、原油から精製され、加圧したり冷却したりすることで体積が250分の1になり、輸送も比較的簡単で古くから私たちの日常生活の熱源として使われてきました。
窒素は大気中に約78%含まれています。不活性ガスの一つですが高温高圧でアンモニアや尿素と反応して重要な工業用原料となります。 安価で比較的安全なため、低温における化学および物理学の実験や工業用プラント、受精卵の凍結保存、爆発物処理などの冷却に用いられます。 近年では不活性の特徴を利用して食品業界では酸化防止に利用されています。
アルゴンは大気中に0.93%含まれていて最も高い不活性ガスの一つです。 アルゴンは、水銀灯、蛍光灯、電球、真空管等の封入ガス、アルゴンレーザー、アーク溶接時の保護ガス、チタン精練などに利用されます。分析化学の分野ではガスクロマトグラフィーを行う際に利用されます。